クローン病の外科的治療
内科的治療で効果が得られない症状、合併症がある場合に手術を行います。
クローン病の手術
クローン病の治療は内科的治療が基本ですが、腸閉塞(狭窄に伴い腸が詰まる)、腸穿孔(腸に孔が開く)、大量出血、中毒性巨大結腸症(大腸が異常に拡張する)などがあらわれた場合は、緊急手術が必要になります。
また、以下のような場合に手術の対象になります。
- 癌の合併
- 難治性の狭窄
- 膿瘍(腹腔内に膿がたまったもの)
- 内瘻(腸管と腸管が孔でつながった場合など)
- 外瘻(腸管と皮膚が孔でつながった場合など)
- 小児の発育障害
- 内科的治療で効果が得られない
この他には、肛門周囲膿瘍(肛門周囲に膿がたまる)、痛みを伴う排液が多い痔瘻(直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔)などの肛門部の病変も手術対象になることがあります。
難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木斑):
クローン病の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識 第4版. 2020年3月改訂
(http://www.ibdjapan.org/patient/pdf/02.pdf)(2025年6月2日アクセス)